沼津駅周辺都市再生緊急整備地域の指定

令和7年1月8日(水)
 
 鉄道高架事業を核にした再開発を進めているJR沼津駅周辺の3エリアが10日、国の「都市再生緊急整備地域」に指定されることが閣議決定された。このエリアでは建物の容積率の緩和や税制面の優遇などが認められ、沼津市が進める「街の更新」の拠点となる。

 指定されるのは、沼津駅を中心とした約30ヘクタールと、駅北の「イシバシプラザ」跡地など約6ヘクタール、駅南の「アーケード名店街」周辺約2ヘクタールの3エリア計約38ヘクタール。イシバシプラザ跡地には2027年春に「イオンタウン」が開業する予定で、アーケード名店街でも再開発が始まっている。

 都市再生の整備地域は、緊急で重点的に再生を進める地域として指定される。土地の規制が緩和され認可手続きも短くなり、民間プロジェクトに対する金融支援や税制などで様々なメリットがある。民間事業者の投資が呼び込めることから、主に大都市圏で指定されてきた。

 全国の主な都市がこの制度を使って中心部の再生を図っている。静岡県内では静岡市(03~17年)と浜松市(07~21年)が指定された。沼津市の頼重秀一市長は「街づくりをより効果的に進めることができる。地域経済の活性化や居住空間の更新、災害に強い街づくりが実現することを期待している」とコメントした。