沼津市大平 狩野川堤防整備着工式

令和7年10月1日(水)

 沼津市大平地区の水害対策の一環として、狩野川左岸堤防の堤体整備と農業用取水施設整備の着工式が、令和7年9月29日(月)、大平地区センターで開かれました。

 大平地区は三方を山に囲まれ、内水氾濫等が発生しやすい地形となっており、直近では平成31年(令和元年)や令和6年に甚大な浸水被害が発生しています。
 農業用取水管が堤体下部に埋設されていたこと等から、平成17年作成の整備計画より、高さと堤防の厚みが不足していました。
 今般の整備事業では、従来の堤防を高さ約60cm、幅約14m拡大するとともに、農業用水を引き込むポンプ施設や取水管の新設、市道の移設等を実施。50年に一度の大雨における狩野川の流量とされる毎秒2200㎥を見据えた対策が進められます。
 工期は5年以上を見込み、総事業費は数十億円となっています。
 大平地区では、沼津市が狩野川支流の大平江川の氾濫対策として排水機場の設置を行うほか、静岡県も雨水の貯留施設の整備に取り組む等、行政が連携した治水対策が進められています。

 着工式では、関係者や地域の代表者がくわ入れなどで工期中の安全を祈願し、現地周辺を視察しました。事業者である国交省中部地方整備局の高畑栄治河川部長は、「県や市と協働し、洪水に対して安全・安心に暮らせる社会の構築を進めたい」と述べました。